世界初の商業生産、開発ストーリー
「マツタケ」から「ハタケシメジ」へ 「あのマツタケを人工栽培できないものか」 1989年、王子製紙森林資源研究所は、社有林の有効活用を求めて、林木育種研究で培われたバイオテクノロジーによるマツタケの栽培に乗り出しました。しかし、土中の生きた根に寄生する菌根菌というマツタケの性質から開発は困難を極め、市場に流通させるだけの収量は確保できませんでした。「香りマツタケ、味シメジ」と賞賛されるマツタケもホンシメジも、世界3大珍味と言われるトリュフもまた、同じ菌根菌という性質からか、未だに人工栽培が拒まれています。 「このマツタケの人工栽培で培った培養技術を何とか役立てられないものか」 そこで着目したのがハタケシメジでした。このキノコは菌根菌であるホンシメジの元祖であり、しかもキノコ愛好家から太鼓判が押されるほど美味しいキノコだったからです。
7年を費やして世界初の大量生産に成功 約19万ヘクタールの社有林を保有する王子製紙。研究はこれらの森や全国各地から野生の菌糸を収集することから始まりました。最終的には兵庫県の社有林「海上(うみがみ)山林」から採取した原菌を母材料として品種改良が行われ、人工栽培が可能な菌株「亀山1号」が誕生しました。 この間、20数種の人工栽培に関する特許を出願して、1996年、品質も収量も安定した世界初の商業生産が可能となったのです。
「食用キノコ」から「健康食品」へ
1瓶あたり8,600円。